クリミア半島のKerchで産出した藍鉄鉱です。クリミア半島は、藍鉄鉱やアナパ石の産地として有名でしたが、社会情勢の変化により、標本が市場に出てくることがほとんど無くなりました。この標本は、そのような状況下での一品です。 光の方向で黒色〜濃青色の光沢を有する針状の藍鉄鉱の結晶が放射状に集合している様子は、異世界の大輪の花を見るようです。個性ある魅力的な標本です。
イギリスのダイアナマリー鉱山で産出した蛍石です。同鉱山は、閉山したロジャー鉱山の近隣で採掘が開始され、ロジャー鉱山と同等の蛍石を産出することで話題になっています。 透明感おある濃緑色の結晶が、晶洞の中に重なるように密集しています。少し大きめの存在感のある魅力的で美しい標本です。 波紫外線で、青色に強く蛍光します。
アルゼンチン中央部のネウケンで産出したアメシストです。ジオードの中に、桃色の水晶の結晶が密集しています。 黄褐色の晶洞の中に明るい色調の水晶が寄り添っている様子はとても可愛く、花束のような標本です。
スイスアルプスのギウフ渓谷で産出したビソライトです。アクチノライト(緑閃石)の毛状結晶をビソライトと呼びます。 細い繊維のような緑色の結晶が花崗岩質の母岩に付いています。母岩の表面の白色の結晶は氷長石です。 まるで、岩峰の上の草原に雪が薄く積もった風景を見るような不思議な魅力をもつ標本です。
イギリスのロジャー鉱山の蛍石です。ロジャー鉱山はすでに閉山していますが、ストックからの放出標本です。 濃緑色の蛍石の結晶が、方鉛鉱を含んだ母岩のうえに密集しています。長波紫外線で、青色〜緑色に蛍光します。
イタリア西部の南西アルプス山脈南端に位置するリグリ山で産出した水晶です。コレクターによる採取標本です。 結晶のなかに褐色の粘土鉱物の薄層が幾重にも内包して、表面はクリアにコーティングされている、とても個性的で綺麗な標本です。 水晶が成長する過程で、結晶面に粘土が薄く付着したと考えられます。