菱マンガン鉱 Rhodochrosite |
名前(和名) | 菱マンガン鉱(りょうマンガンこう:ロードクロサイト) |
名前(英名) | Rhodochrosite |
分類 | 炭酸塩鉱物 |
化学組成 | MnCO3 |
結晶系 | 六方晶系 |
硬度 | 3.5〜4 |
比重 | 3.7 |
色 | 桃・紅・赤・黄灰・褐色 など |
外観 | 菱面体、板状、柱状結晶、ぶどう状、球状 |
劈開 | 完全{1011} |
条痕 | 白 |
菱マンガン鉱は、マンガンの炭酸塩鉱物です。方解石(CaCO3)とよく似た化学組成(CaがMnの違い)で、硬度が低くナイフで傷つくこと、酸に溶解して二酸化炭素を発生することなどよく似た特徴を持ちます。 また、マンガンの部分が鉄(Fe)に置き換わると菱鉄鉱(りょうてっこう:FeCo3)となり、よく似た性質を示します。これらの鉱物は、Ca、Mn、Feが互いに置き換わり固熔体を作ります 熱水鉱脈中に方解石・菱鉄鉱・ドロマイト・蛍石・重晶石などとともに産出するほか、高温交代鉱床中にも各種のマンガン鉱物とともに二次鉱物として産出します。 軟らかく傷つきやすい鉱物ですが、透明感のある紅色が美しいことから、アクセサリーや置物などに利用されます。 アメリカのコロラドで美しい結晶が産出するほか、中南米のペルーやアルゼンチンで多く産出します。日本でも、かつては北海道や青森県のマンガン鉱床で多く産出しましたが、大部分の鉱山は閉山しました。 アルゼンチンのカピタル鉱山は、古生代の花崗岩に新生代中新世〜鮮新世に貫入した熱水鉱脈を鉱床とし、縞状〜凝結状〜鍾乳状のロードクロサイトを産出しています。 英名は、ギリシャ語のrodo(バラ)とchposis(色)に由来し、赤いバラ色の鉱物の意味です。また、ペルーで産することからインカローズとも呼ばれます。 |
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