アダム鉱 Adamite |
名前(和名) | 水砒亜鉛鉱(アダム鉱) |
名前(英名) | Adamite |
分類 | 砒酸塩鉱物 |
化学組成 | Zn2(AsO4)(OH) |
結晶系 | 斜方晶系、単斜晶系 |
硬度 | 3.5 |
比重 | 4.32〜4.48 |
色 | 黄色、黄緑色、ばら色、紫色 |
外観 | ガラス光沢、透明ないし半透明 |
劈開 | {101}良好、{001}不完全 |
条痕 | 白色 |
適用 | |
アダム鉱は、亜鉛と砒素を含む鉱床の酸化帯に出来る鉱物です。黄色〜黄緑色を呈し、紫外線により強い蛍光を示します。 アダム鉱の名は、最初に標本を記載した鉱物学者G.Adamにちなんで命名されたものです。 和名の水砒亜鉛鉱は、亜鉛(Zn)と砒素(As)と水酸基(OH)からなる鉱物という意味ですが、アダム鉱の名も和名として使われます。 メキシコやペルーで多産し、特にメキシコのオハエラ(Ojuela)鉱山では様々な種類のアダム鉱が産出すたことが知られています。酸化作用により赤褐色化した褐鉄鉱の空隙に、結晶が個々に散在したり、半球状〜柱状に集合した産状を示します。 アダム鉱は、亜鉛と砒素の化合物ですが、アルミニウム(Al)、 コバルト(Co)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)などを不純物として含むことがあります。 アルミニウムを含むアルミノアダム鉱は、ギリシャのアッティカ地方のLaurion(ラウレイオン)地区で最初に発見されたアダム鉱です。鮮やかな青緑色のアルミノアダム鉱は、本地区の特産品として知られています。 Laurion地区の鉱山は、ギリシャ時代より銀が採掘されている鉱山地区で、多種多様な鉱物を産出しています。本地区からは、コバルトやニッケルを含む以下に示すようなアダム鉱も記載されています。 コバルトアダム鉱:コバルトを含み、赤色を呈しています。他にフランス、ドイツ、ナミビアなどで産出します。 ニッケルアダム鉱:ニッケルを含むアダム鉱で、黄緑色を呈しています。非常に希産のアダム鉱です。 銅を含む含銅アダム鉱は、メキシコのドランゴ地方など世界各地で産出しています。また、メキシコのドランゴ地方のオハエラ鉱山では、マンガンを含むマンガンアダム鉱が発見されています。 |
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