鮫の歯の化石 Shark-Tooth |
鮫(さめ)は、古生代デボン紀(約4〜3.5億年前)の中頃に現れ、それまで、繁栄していた甲冑魚類を圧倒し、海中の覇者となりました。 鮫は、甲冑魚がまとっていた重い鎧(よろい)を無くし、もっと有効なひれと体の筋肉を発達させることで、はるかに活発な遊泳能力を有し、大きくて強力な顎(あご)と補填式の歯の仕組みにより、優れた捕食者となりました。 鮫の歯は、大きな顎の中に幾列にも並び、最外側の1列だけを使い、使い古されると抜け落ちて内側の歯が反転して出て来る仕組みを持っています。 鮫は、硬質の骨を持たない軟骨魚類です。脊椎骨と内在骨は強靱な軟骨で出来ているため、骨格の化石は乏しいですが、歯は化石として残りやすく、”鮫の歯”として海成の堆積岩中に多くみられる化石となっています。鮫の歯の化石は、「天狗(てんぐ)の爪」などと俗称されます。 |
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